2016年02月26日

ミッドナイトラントレ日記148 「ビートに乗れ」

タッ、タッ、タッ、タッ、タッ、タッ、タッ、
静まり返った路上に、自分の足音が響く。
ハッ、ハッ、スー、ハッ、ハッ、スー、
いや、
スー、ハッ、ハッ、スー、ハッ、ハッ、
だっけ。
でもそんなふうに息を足音に乗せると、呼吸が浅くなるような気がする。
といって、足音と無関係に息をすると、走りのリズムがつかみにくい気もする。

足音を数えてみる。
だいたい1秒間に2歩以上のペース。でも一定ではない。
調子が良い時は早いし、疲れると遅くなる。
まだまだ自分の走りを確立できていないということだ。

最近の新聞記事によれば、心配蘇生法の心臓マッサージは、プリプリの「Diamonds」のテンポでやるのが正しいということだ。たとえばそんな感じで、走りのピッチを感覚的に把握するための指針のようなものがあればいいと思う。自分の走りを乗せるとすれば、どんな曲がいいだろう。

13.211km
872kcal



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2016年02月25日

ミッドナイトラントレ日記147 「心の支え」

願掛けをしたお守りを身に着けて走る人。
大切な人の写真を懐に走る人。
忘れられない思い出を胸に走る人。
愛する家族の声援を背に走る人。

私は何を支えに走る人?
心の拠り所になるようなものが、私にはあるだろうか。
通り過ぎる道端のお地蔵さんに手を合わせる。

11.167km
741kcal
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2016年02月23日

ミッドナイトラントレ日記146 「追い込みポイント」

傾斜が増すにつれて、腰の辺に砂袋をぶら下げたみたいに、体が重くなる。腹に力を込めて、上半身を前に倒す。骨盤から脚を引き上げ、足裏を真上から地面にたたきつける。体の内側が熱い。皮膚の下を沸騰した血がを駆け巡っている。前進しようとする意思とは裏腹に、全身の機能はどんどん低下していく。

視線を落とし、繰り出す爪先だけを見つめる。深い呼吸を心がける。肺に空気を送り込むと少し楽になるが、それも気休めにすぎない。たまらなくなり、視線をさまよわせる。道沿いの木立が枝を張り巡らせた空に、丸い月がのぞいていた。坂は最後の直線にさしかかる。ぽつんと街灯の白い光。あそこまでだ。あと100メートル、80メートル、50メートル、心の中でカウントダウン。ひざはもう上がらない。飽和点に達した肺から、呼気が逆流する。アスファルトを弾く靴、耳もとで鳴る風、体の内側から響く鼓動、あらゆる音が混然として、次第に意識から遠のいていく・・・

時々行っていた山坂道でのダッシュを、毎回組み込むことにした。距離は400メートル、高低差50メートルくらいか。自分を追い込むのは確かにつらいが、コースにメリハリがある分、漫然と平地を走るより楽しい気がする。

11.910km
795kcal
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2016年02月21日

ミッドナイトラントレ日記145 「ミーハーとは、みいちゃん・はあちゃんの略」

きょうは仕事疲れたなあ、休みたいなあ、とテレビをつける。
「アスリートの魂」
壁を越えようと、選手たちがもがいている。
いくら才能や実績があっても、それだけではトップは維持できない。
進化するためには、強い信念と、たゆまぬ日々の精進が必要なのだ。

心がむずむず、体がうずうず。
いや分かってるんだが。アスリートじゃないし、テレビに影響されるのは恥ずかしい。
でも結局、やっぱり、「おまえはそれでいいのか」と、内なる声がささやき始める。
そのようにして、きょうも休むわけにはいかないのであった。

上り坂で、インターバルを入れながらダッシュ3本。
ひざを前に引き上げる力を強化せねば。

11.157km
740kcal

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2016年02月20日

絶望の先に見た尊厳 「ひつじ村の兄弟」

雲がたれこめる空、くすんだ牧草地、草を食む羊の群れ。神話の世界のようなアイスランドの辺境で、ある事件が起きる。長い間止まっていた時間が、ゆっくり動き出す。

村の羊が疫病に冒された。当局は全頭の殺処分を決定。何百年も羊とともに生きてきた村が揺れる。村人のなかに老兄弟がいた。隣同士だが、40年間口をきいていない。家族も持たず、羊だけを愛して生きてきた兄と弟。過酷な運命が、2人に再びかかわり合うことを命ずる。

ユーモラスだけれども、陰りを帯びた兄弟のふるまい。土地に根差して生きる者は、土地の記憶から逃れられない。封印した過去に向き合うことを余儀なくされた2人は、確執の末に、「羊を守る」という点で一致する。そしてその信念のもと、思い切った行動に出る。

過去を断ち切るための唯一の方法は、前に進むことだ。突き動かされるようにして進み続けた兄弟が、その先で得たもの。それは冷え切った孤独の奥底に、かすかに脈打っていた命の温もりではなかったか。息をのむほどに美しいラストシーンに、生きることの尊厳を見る思いがした。


2月14日
シネマテークたかさき
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2016年02月19日

ミッドナイトラントレ日記144 「体を100%使え」

7キロすぎで左ひざ痛を発症。大事をとって近道を歩いて帰る。腰のひねりともも上げを強調してたらひざの外側に痛みが走った。調子に乗りすぎたかもしれない。

走る動作は、体の総合力。体の各部分が最大限稼動しながら均衡し合う一点が必ずあるはず。どこかが痛くなるというのは、バランスが取れていない証拠だ。足、ひざ、股関節、体幹、腕、肩甲骨、それぞれの機能を十分使えているか。うまく連動させることができているか。自分の体なのによく分からない。それがもどかしい。

8.796km
593kcal
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2016年02月18日

ミッドナイトラントレ日記143 「出雲といえば」

ぜんざい、岩のり、駅前温泉、サンライズ。
岩国哲人市長がいたのはもう25年も前の話だ。

11.252km
741kcal
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2016年02月17日

ミッドナイトラントレ日記142 「自分のペースとは」

何事にも惑わされないペースを維持するためには、どういう練習をすればいいのだろう。出雲で会ったおじさんは、時計なんか見なくても体内時計でペースが分かると言っていた。それはもう、たとえば料理人が計量しなくても正確な味付けができるというような、ある種の職人的感覚みたいなものなのだろうか。

とりあえず、再開初日なので慣らし運転。

11.031km
725kcal
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2016年02月13日

神話の国で、ご縁ラン 〜出雲くにびきマラソン

島根県出雲市で建国の日に開かれる「出雲くにびきマラソン」は、今年で35回目。1982年の島根くにびき国体開催をきっかけに始まった市民マラソンである。ハーフマラソンから1.5キロまで5種目あり、例年の参加者は3000人ほど。視覚障害のあるランナーのために伴走ボランティアがサポートする大会としても知られる。ハーフのコースは日本陸連公認で、参加費は3000円という安さ。質実剛健で飾らない大会のあり方にひかれ、参加することにした。ちなみに「くにびき」とは、その昔、八束水臣津野命(やつかみずおみつぬのみこと)という神様が土地を綱で引いてきて出雲の国をつくったという「出雲国風土記」巻頭の「国引き神話」に由来する名とのことである。

出雲市駅前のホテルで前泊し、当日は朝10時10分駅前発のシャトルバスで会場の浜山公園へ。スタートは11時なので、ゆっくりできるのが朝寝坊には有難い。公園までは約20分。陸上競技場の隣にある「カミアリーナ」という立派な体育館で受付を済ます。参加賞はタオルとワイン、それから遠来賞として「甘熟ぶどうフィナンシェ」10個入り。「島根ワイナリー」という観光施設が近くにあり、かなり有名らしい。それにしても参加費3000円でこの豪華さ。これだけで来た甲斐があったというものだ。

アリーナの更衣室でゼッケンを付けたり着替えたりしていると、もう間もなく集合時間だ。準備運動はホテルで済ませたので、焦る必要はない。スタート地点は競技場のトラック。空は青く、日差しは暖かい。今日は珍しく睡眠も十分。「これはいけるかも」と期待を胸に、列に並ぶ。ハーフのエントリーは799人というアナウンス。特別参加として、箱根で活躍した青山学院大の選手が走るということだ。

午前11時5分、スタート。陸上競技場を出るとすぐ下り坂だ。コース図によれば、これから海の方向に向かい、神戸川という川の河口から5キロほど堤防沿いをさかのぼってから折り返す、という道のり。田畑の中に家が点在するのどかな風景の中を快調に飛ばす。最初の3キロのペースはキロ4分11秒。かなり速いけれど、周りに合わせてこのままいってみようと思う。

5キロを過ぎると、やはり少し息が上がってきた。周りの人たちのペースは落ちる気配がない。とにかく遅れないように、誰かについていこう。さっきからすぐ前を走っている黄色のランニングウェアの人。白髪交じりの短髪で小柄、ぶれないフォームでピッチを刻み、いかにもベテランランナーの風格がある。この人をペースメーカーにすることにした。

川沿いの道に入ると、向かい風になった。ペースが少しずつ落ち、黄色いおじさんとの距離が、じりじりと開いていく。5、6キロ辺りから折り返しまでが、ハーフで一番苦しい区間だ。「まだ半分以上あるのか」と思うと、どうしても気持ちが萎えてしまう。こういう局面で集中して、心の余裕が保てるようにならなければ。

折り返し手前、トップ選手とのすれ違いが始まる。涼しい顔で伸びやかなフォームで1人、2人。どんな練習をすれば、あんなふうに風を切るように走れるのだろうか。こっちはもう、現状維持でいっぱいいっぱい。腕を振れ、腰を回せ。10メートルほど先に、かろうじて黄色いおじさんの背中が見えている。

いよいよ待望の折り返し。「よし、あと半分」。気持ちが少し前向きになる。11キロ、12キロ、13キロ・・・距離表示の看板が現れる間隔も前半に比べて短くなったように感じる。

15キロ過ぎ、前方に大勢のランナーが見えた。ハーフの40分後にスタートした10キロコースの折り返し点がそこにあったのだ。混雑した道にそのまま突入。スペースを縫うようにして走る。混むのはいやだなと思ったけど、むしろ気分転換になっていいかもしれない。脚がまた動くようになった。

ラスト5キロ。ペースは4分17秒を維持。ここにきてギアが1段上がった感じがするのはなぜか。もしかしたら、これが食生活改善の効果なのかもしれない。ここ3ヵ月ほど取り組んできた、走れる体づくり。1日2食だったのを3食にし、野菜とともに、肉や魚などタンパク質の摂取を意識的に増やした。少しはスタミナがついたのだろうか。

黄色のおじさん、気づいたらすぐそこにいる。そして残り2キロの上り、ついにとらえた。「これはいけるかも」。スタート前の予感がよみがえる。ずっと目標にしてきた1時間30分切り。もしかしたら。青山学院大の選手にハイタッチで励まされ、公園内へ。観衆の声援、近づいてくるゲート、ゴール。

ゼッケンを見せて、記録証をもらう。残念ながら目標達成はならなかった。でも自己ベストを3分更新。昨年の3月以来の新記録である。「壁を越えた」という実感が静かに、疲れた体を満たしていく。自分の道は間違っていなかった。行く手に光が見えた気がした。

「おつかれさんでした」
更衣室で声を掛けられた。上半身裸の年配の人。足元に置かれた服を見て、やっと気づいた。あの黄色いおじさんではないか。
「ああ、あの」
「いやあ、風邪引いてだめだ。最後に抜かれちゃった」
「勝手にペースメーカーにしてしまいました。すいませんでした」
思わず謝る。
山口県から車で来たというおじさんは、62歳。奥さんの実家が出雲にあり、くにびきマラソンは3回目だという。聞いてみると、これがなかなかすごい人なのであった。
40代前半で走り始め、53歳でフルマラソン2時間53分という自己記録を達成。今は仲間と走るのが楽しくて、月2回ほどのペースで各地の大会に参加している、とのこと。「僕も40代で始めたばかりなんですけど、なかなか記録が伸びないんです」と言うと、「そんなに走り込まなくてもいい。暇を見つけて少しずつ続けることが大事」と教えてくれた。

出雲大社まで乗せてくれるというので、お言葉に甘えることにした。おじさんが30年前から通っているという門前のそば屋でしばらく話をする。毎年初詣でに来る出雲大社のこと、若い頃から親しんでいる登山のこと、退職後の暮らしのこと。饒舌だけど控えめな語り口に、おじさんの着実な走りにふさわしい人柄が表れているようだった。「山口に来たら連絡してください。案内します」。最後に名刺を交換して別れた。

夕暮れの出雲大社は人出も落ち着いて、ゆっくりお参りすることができた。
5年間にわたる「平成の大遷宮」が、もうすぐ終わるらしい。
二礼、四拍手、一礼。
「おかげさまで良い走りをすることができました」
「それから、良いご縁をありがとうございました」
おみくじには、こんな言葉が記されていた。
「一歩一歩堅実に進むべき方針を執りなさい」
53歳でサブスリーを達成したおじさんの話を思い出す。
不惑の40代、自分のペースを守れば、まだ先はありそうだ。

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2016年02月09日

ミッドナイトラントレ日記141 「靴を変えれば気分も変わる」

体が重い。
あーあ、つらいなあ。
でも行くしかない。これで休んだら、負けだ。
あ、レーシングシューズ。そういえば、最近履いてなかった。
どんな感じだったっけ。

硬い足裏、路面をつかむ感触。
脚の回転数が自然と上がる。
カローラからスターレットに乗り換えたよう。
オートマのセダンで楽ばかりしていると、マニュアルの楽しさを忘れてしまう。
時には刺激が必要だ。

10.275km
674kcal
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2016年02月08日

ミッドナイトラントレ日記140 「軽量安定性」

高梨沙羅ちゃん、とうとうW杯10連勝。見ていると、1人だけ別次元にいるようだ。普通に飛べば、まず負けることはないだろうと思う。

空中を飛んでいるというより、宇宙空間を万有引力に引っ張られて進んでいくようなジャンプだ。踏み切った後は全然動かない。力が入っていないのに、あの安定性。小さくて軽い体は、きっとものすごく強いのだろう。

こちらは疲れ気味。ローかセカンドのギアで、時々歩きを入れながら、流す。この程度でも、休むよりはいい。目指すは、軽くて安定した走り。沙羅ちゃんのように、なにげなく力がぬけた感じで高いパフォーマンスを発揮できたらカッコいいと思う。そのためにも体を錆びつかせるわけにはいかない。

気温氷点下6度(午前2時35分)。信州の冬、いよいよ佳境だ。

10.991km
732kcal
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2016年02月07日

ミッドナイトラントレ日記139 「上半身で走れ」

走りが小さくなっている。ちまちまとしたフォームでは、スピードは望めない。ひざをもっと高く上げて、前へ、前へ。必要なのは、ダイナミックな動きだ。

推進力の源は、上半身である。車でいえばエンジン。脚はシャフトであり、サスペンションのようなものだ。その役割は、上半身が生み出した力を伝達すること。そして、地面からの反発力で体を前に運ぶこと。つまり、脚は上半身に従属しているのだ。

脚だけに頼らず、全身を躍動させよ。お腹の力を使って、地面を蹴った脚のひざを後ろから引き上げ、上から着地する。踏み出す脚の反対側のひじを十分後ろに引いて、腹の筋肉をしっかり収縮させる。そんなフォームのイメージを具体化するために、体を動かし続ける。

13.091km
844kcal



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2016年02月06日

ミッドナイトラントレ日記138 「逆打ち」

いつものコースを反対回りで走ってみる。この坂道、こんなにきつかったっけ。この道、平坦なはずなのに、しんどい。もしかして微妙に上り坂なのか。逆方向から見れば、同じ場所の風景も全く違ったものになるから不思議。地形というものは、下るよりも上る時の方が正確に感じられるらしい。

長い上りは、体を前に傾けて耐える。前傾角度は、重力と走る人の体力の関係で決まる。浅いと進まないし、深すぎると脚に負担がかかる。最も効率良く体を推進できる角度、自分だけのその一点が、必ずあるはずだ。

11.078km
751kcal
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2016年02月05日

ミッドナイトラントレ日記137 「感動的な飛形」

高梨沙羅ちゃんのW杯8連勝を見届けてから、走り出す。
ひときわ小柄なのに、プレッシャーをかけられても、風が強くても、静かに動じず、ひときわ美しい姿勢で、一番遠くまで飛んで、当たり前のように結果を出す。そんな19歳。少し胸が熱くなった。

11.598km
739kcal
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2016年02月04日

漫画は映画に通ず

世田谷文学館にて「浦沢直樹展 描いて描いて描きまくる!」を見る。デビュー32年、幼少期から現在までの原稿やイラストを一堂に集めて紹介する企画展。浦沢直樹にとっては初の個展ということである。

「20世紀少年」や「YAWARA!」といった代表作から初期作品まで、会場を埋め尽くすのは手描きの原稿やスケッチ。作品の紹介というだけでなく、漫画を描くという作業そのものの意味に焦点を当てた展示だ。ほぼ完成形の直筆原稿もさることながら、特に興味深かったのは「ネーム」と呼ばれるページごとの下描きだった。

コーナーには雑誌1話分の全ページが並べられ、構想段階のコマ割りやストーリーの展開をたどることができる。コマの大きさや形、配分をどうするか。その枠の中に何をどう描くのか。無限の可能性の中から、作者はおそらく「これしかない」という必然の形式をその都度選び取りながら描き進めていくのだろうが、それがあたかも、あらかじめ頭の中にイメージされた映像を紙の上に写しただけのように、さらさらさらとした筆致で描かれているのに驚く。

問題は、伝えたいことを十分に伝えるために、どう見せるかということなのだろう。これは何も漫画だけに限らない。コマの構成と流れを見て連想したのは、映画のカットやシーンだった。寄ったり、引いたり、角度を変えたり、さまざまな画面の組み合わせによる表現という点では映画も漫画も同じ。映画監督が役者や大勢のスタッフを使ってする作業を、漫画家は1人でやっている。と考えれば、漫画は映画より自由度の高い表現方法ということができるかもしれない。少なくとも画面構成という点では制約がないわけで、紙とペンがあれば、何でもできるのである。

NHKEテレの「漫勉」といい、浦沢直樹はこのところ、漫画家という「仕事」に光を当てることにこだわっているように見える。創作の裏側にあるドラマを作者自身が紹介するという試みは、新鮮だし、面白い。読者としては確かにそうなんだけれど、当の漫画家にとってそれはどういう意味があるのだろう。手の内を明かしてしまうことに、浦沢直樹自身、抵抗がなくなったということなのか。だとすればそれはどういう心境の変化なのか。その点についての説明もあればいいのに、と思った。
posted by Dandelion at 23:50| 長野 ☀| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月03日

ミッドナイトラントレ日記136 「今冬最低気温」

午前3時55分、氷点下5度。
でもこれ、信州の冬としては大したことない。そろそろ冬もピークの時期。とすれば、雪は降ったりしてもやはり暖冬なのか。

ちなみに、長野は仙台より寒い。あまり気づく人もいないだろうけど。

10.780km
705kcal
posted by Dandelion at 07:09| 長野 ☀| Comment(0) | ランニング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月02日

ミッドナイトラントレ日記135 「お参り」

ふと思いついて、いつも前を通る神社に立ち寄ってみる。鳥居をくぐると広い境内、その真ん中を石畳の参道がまっすぐ続いている。なかなか立派な神社である。

参道を歩いて本殿へ。石畳に凍りついた雪が光っている。滑らないようにそろそろ歩く。除雪があまり行き届いてないところをみると、参拝者は多くないのかもしれない。

石段を上った先に本殿があった。神社の名らしき字が書いてあるが、真っ暗で読めない。神様の名前は分からないけど、拝ませていただこう。手袋を脱いで、掌を合わせる。願いはいくつかあるけれど、まずはこれからも元気で走り続けられますように。

11.764km
790kcal


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2016年02月01日

ミッドナイトラントレ日記134 「耐寒×体幹トレーニング」

路上に残った雪があると、あえてその上を走るようにしている。不整地は体幹が鍛えられるし、気分転換にもなる。そんな機会がその辺にいくらでもあるんなら、利用しない手はない。

ざく、ざく、ざく、ざく。足音がびっくりするほど大きく響く。気後れしてしまうが、別に悪いことをしているわけじゃない。古い雪は、溶けかけのシャーベットではなく、もちろんふわふわのシェーブアイスでもなく、冷凍庫から出したばかりの「白くま」のように硬質だ。近所迷惑かもしれないが、滑らないようにしっかり力を入れて着地しないと。

1月最後の日は休日。懸案の作業を終えた解放感もあって距離を延ばしたが、走るうちにみるみる気温が下がり、しまいには雪が舞い始めた。

16.885km
1148kcal


posted by Dandelion at 05:52| 長野 ☀| Comment(0) | ランニング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする